BUSINESS AS UNUSUAL

仕事が上手くいっていないわけじゃないのに、逃げ出したい。忙しいし楽しいし大好きだけど、逃げ出したくなる。
「BUSINESS AS UNUSUAL」という本を読んだ。“普通じゃないビジネス”。友人に「itaikuは絶対にこの本にはまる」と薦められた。ボディショップの創設者、現会長アニータ・ロディックの書いた本。1/3読み進めたところで、彼の言ったとおりになった。電撃が走ったのは、この一文。
「人生は難しくない。愛と仕事だけ」
同じ。私の考えていたことと、同じことを考えている人がいた!世界に名立たる経営者と同じだなんて言うのは甚だおこがましいけど、本当。うれしくてしょうがなかった。でも、この本をすべて読み終わったとき、ぐるぐると煮え切らないような思いが渦を巻いた。そして、冒頭のような思いに駆られた。
彼女の行動力はすごい。経営者としてというよりも、人として。もしかしたら「女性」だからできたことかもしれない。本文にもそこが強調されている部分はある。でも、それだけじゃない。注目すべきは、そこじゃない。彼女は自分がやらなければならないという使命感にも似た“信念”に動かされ、行動している。そこに関わるすべての人がハッピーになるための活動、取り組み、そして仕事。なんて素敵なことだろう。
彼女に限らず、多くの起業家・経営者と呼ばれる人たちの、その信念と行動力には関心するばかりだ。それほど多くの経営者の本を読んだわけではないが、こと、ハワード シュルツの本を読んだときは、ただただ感動した。こんなに素晴らしい会社が、経営者が今この時代にあるのかと、意味もなく嬉しくなった。ただ、シュルツの本がどこか理想の中の物語のように感じたのに対して、彼女の本は私にとって、とてもリアルだった。だから、焦った。“なにやってるんだ、私”“私の信念はどこにある?”
日進月歩、少しずつ進んでいるつもりが、ふと気付いたら同じところに留まっていた。「今」に流されていた。進むべき前を見ようとすらしていなかったかも知れない。このままじゃ、ダメだ。そして、そんな自分から逃げたくなった。
読み終わってからしばらくたった今、ようやく落ち着いてきた。落ち着いて、考えた。今私ができること、すべきこと。難しく考える必要はない。仕事と愛。仕事に愛。人をハッピーにするための仕事。私がハッピーになるための仕事。
いい本だったな。また逃げたくなったら、読み返そう。今度は、逃げ出さないために、読み返そう。



それから、気になっていることが一つ。この本を薦めてくれた友人は、この本を読んで「女性の見方がかわった」と言っていた。どこがどんな風に変わったのか、今度会ったら聞いてみよう。